杉並区で歯科に強い税理士の選び方|
歯科医院の利益構造で見る4つの基準

医療税務10年以上医療機関40件以上を継続支援重要な判断は代表税理士が直接関与

杉並区で歯科医院を経営していると、「自費が増えたのに手元に残らない」「ユニットやCTを入れ替えたいが、税金と資金繰りへの影響が読めない」という場面が出てきます。杉並区は人口58万人に対して歯科診療所が410か所を超える、歯科医院の多い地域です。医院経営では自費率だけでなく、診療メニューごとの収益性や設備投資後の資金繰りまで把握することが重要になります。この記事では、杉並区で歯科に強い税理士を選ぶ4つの基準を、自費診療の収益性・設備投資・措置法26条・医療法人化の順に整理しました。読み終えると、自院の利益構造をどこまで見てくれる税理士かを見分けられます。

■ この記事の結論(先にお伝えします)

  • ・杉並区の歯科診療所は413か所(令和6年度末)、人口は585,417人(令和8年9月1日現在)。歯科医院が多い地域で、利益は自費率だけでなく診療メニューごとの売上・材料費・技工料を含めた収益性で決まる
  • ・歯科に強い税理士は、①自費診療の粗利益を診療メニュー別に見られる ②ユニット・CT・CAD/CAMの投資を税額と資金繰りで試算できる ③措置法26条の有利判定を毎年行える ④医療法人化をシミュレーションで判断できるの4点で見分ける
  • ・リースは「毎月全額経費」と一律には言えず、契約内容と税務上の区分で処理が異なる。矯正の前受金も受取日・治療完了日で一律に決まらず、契約内容で収入計上時期を判断する
  • ・個人開業の歯科医院は、社会保険診療報酬5,000万円以下かつ医業収入7,000万円以下なら概算経費の特例(措置法26条)を検討できる。自費が多い医院ほど7,000万円の要件に注意
  • ・当事務所は医療税務10年以上、医科・歯科あわせて40件以上の医療機関を継続して支援。杉並区へは訪問・オンラインのどちらでも対応する

杉並区の歯科医院と利益構造

杉並区の歯科医院と利益構造のイメージ画像

杉並区の人口は585,417人、65歳以上の割合は20.9%です(令和8年9月1日現在、杉並区「各歳別人口」より算出)。区内の歯科診療所は413か所、診療所は552か所です(令和6年度末、杉並区統計書 令和7年版「10-1 医療関係施設数」、資料は杉並保健所)。人口と施設数は集計時点が異なります。

単純計算で人口1万人あたり7か所前後の歯科診療所がある地域で、荻窪・阿佐ヶ谷・高円寺の駅前から住宅街の中まで歯科医院が根づいています。こうした地域では、自費診療をどう設計するか、設備投資をいつどの方法で行うかが、医院に残る金額に影響します。

歯科医院の利益構造は、一般の事業と3つの点で違います。

  • 売上が保険と自費に分かれ、消費税の扱いが違う。保険診療は患者の窓口負担分も含めて非課税、自費診療は原則課税です
  • 材料費と技工料が売上に連動する。自費の補綴やインプラントは単価が高い一方、材料費・技工料も高く、粗利益はメニューごとに大きく違います
  • 設備投資が重い。ユニット、CT、CAD/CAM、マイクロスコープと、一台数百万円の機器が数年おきに更新期を迎えます

この構造を前提に数字を読める税理士かどうかを、次の4つの基準で確認します。

基準1:自費診療の粗利益を診療メニュー別に見られるか

自費診療の粗利益を診療メニュー別に見られるかのイメージ画像

「自費率を上げれば利益が増える」という説明は、歯科医院では正確ではありません。自費診療は保険診療に比べて患者単価が高くなる傾向がありますが、材料費や技工料も異なります。セラミックの補綴は技工料の比率が高く、インプラントはフィクスチャーなどの材料費が大きく、矯正は治療期間が長い分、人件費とチェアタイムがかかります。

歯科に強い税理士は、自費率という一つの数字ではなく、診療メニューごとの売上・材料費・技工料を含めて収益性を確認します。月次の試算表で材料費と技工料を分け、自費の売上と対応させて粗利益を見られる体制になっているかが、最初の確認ポイントです。

もう一つ、自費で見落とされやすいのが矯正治療の前受金です。矯正は治療が数年に及び、費用を最初にまとめて受け取ることがあります。この収入の計上時期は、単純に「受け取った日」や「治療完了日」で一律に決まるものではなく、契約内容や請求方法、役務提供の状況に応じて判断します。たとえば装置の装着など一定の役務を行った時点で基本料の全額を請求・受領する契約であれば、その役務を終えた日の収入となります(国税庁 質疑応答事例「歯列矯正料の収入すべき時期」)。契約書と治療計画で、どの段階までの役務に対する対価かを示せる形にしておく必要があります。

消費税の区分についてはクリニックのインボイス制度|保険診療と自由診療の違いは?で整理しています。

基準2:ユニット・CT・CAD/CAMの投資を税額と資金繰りで試算できるか

設備投資を税額と資金繰りで試算できるかのイメージ画像

歯科医院では、ユニットの増設、CTの導入、CAD/CAMによる院内技工、口腔内スキャナーと、設備投資が資金繰りに大きく影響します。これらは税務と資金繰りの両方に効くため、購入前に数字を出せる税理士かどうかが差になります。

税務の面では、次の点を購入前に確認します。

  • 耐用年数。歯科の機器は器具備品として耐用年数表で年数が決まり、同じ機器でも形態によって年数が変わることがあります
  • 少額減価償却資産の特例。取得価額40万円未満の資産は、青色申告の一定の中小事業者等が令和8年4月1日から令和11年3月31日までに取得して業務の用に供した場合、年間300万円を限度に、業務の用に供した年に全額を経費にできます(従来は30万円未満)。年内に使用を始めていない資産は、その年の対象になりません
  • 優遇制度の適用可否。中小企業投資促進税制では器具備品が原則対象外、中小企業経営強化税制では医療保健業の医療機器が除外されているため、歯科の機器にはどちらも使えないのが原則です

購入とリースの違いも、判断材料の一つです。購入は原則として減価償却を行い、リースは契約内容によって会計・税務上の処理が異なります。「リースなら毎月のリース料が全額経費」と一律には言えず、所有権移転外リース取引に該当する場合は税務上は売買として扱い、リース資産として償却します。資金繰りや利益の状況だけでなく、契約条件を確認したうえで判断することが大切です。

消費税も判断に入ります。保険診療が非課税でも設備の購入やリース料には消費税がかかり、一般課税では非課税売上に対応する部分は控除できません。自費診療の比率と課税方式によって控除できない消費税の額が変わるため、機器の本体価格だけでなく消費税の負担も含めて試算します。

見積書の段階で「この機器なら購入年度にいくら経費になり、資金はいつ、いくら必要か」を示せるかを確認してください。機器ごとの償却額は医療機関向け 減価償却費 概算ツールで試算できます。

基準3:措置法26条の有利判定を毎年行えるか

措置法26条の有利判定を毎年行えるかのイメージ画像

個人開業の歯科医院には、概算経費の特例(租税特別措置法26条)があります。社会保険診療報酬が5,000万円以下、かつ医業・歯科医業の収入金額が7,000万円以下の場合に、社会保険診療にかかる経費を実額ではなく速算表の概算額で計上できる制度です。実額の経費より概算額のほうが大きければ、その分だけ所得が下がります。

歯科医院で注意したいのは、7,000万円の要件です。自費診療の比率が高い医院は、社会保険診療報酬が5,000万円以下でも、自費を含めた収入合計が7,000万円を超えて対象外になることがあります。自費を伸ばす方針と特例の適用は、同時に考える必要があります。

実額経費との有利不利は、材料費・技工料・人件費の変動で毎年変わります。決算前に判定し、どちらが有利かを確認してから申告するのが、歯科に強い税理士の仕事です。制度の詳細は医師の概算経費(措置法26条)で、自院の数字での試算は概算経費 簡易計算ツールで確認できます。

なお、医療法人にも租税特別措置法67条に同様の特例があり、収入要件は共通ですが、適用主体や申告手続に違いがあります。

当事務所は医療機関専門の税理士事務所として、日々の記帳から確定申告、6か月ごとの決算予測まで一貫してサポートしています。措置法26条の有利判定も、決算予測の段階で行っています。

基準4:医療法人化をシミュレーションで判断できるか

医療法人化をシミュレーションで判断できるかのイメージ画像

利益が積み上がってくると、医療法人化が選択肢に入ります。個人の所得税は累進課税で、医療法人では税率や所得計算の仕組みが異なるため、所得が大きくなってきた場合には法人化が有利になるケースがあります。

ただし、歯科医院の法人化には「課税所得○万円を超えたら」という一律の基準はありません。次の要素で有利不利が変わります。

  • 役員報酬をいくらにし、家族にどう配分するか
  • 社会保険料の事業主負担(法人は原則として強制適用。個人でも常時5人以上の従業員がいれば原則加入義務がある。歯科医師国保を継続する場合は健康保険の適用除外承認が必要で、この承認は厚生年金には及ばない。既存の加入状況を確認して差額を試算する)
  • 法人に残す利益(医療法人は剰余金の配当が禁止されている。新設する社団医療法人は持分の定めのない法人で、退社や解散の際に法人財産を出資割合に応じて受け取ることもできない)
  • 退職金(個人事業では院長本人に出せないが、法人では支給できる)
  • 事業承継や分院展開の予定

概算経費の特例を使っている個人の歯科医院は、法人化後も租税特別措置法67条の要件を満たせば特例を適用できますが、個人・法人それぞれで適用可否と実額経費との有利不利を確認する必要があります。特例による所得の圧縮効果が大きい医院では、法人化の有利不利が一般的な目安とずれることがあります。

手続き面では、東京都内に主たる事務所を置く医療法人の設立には東京都知事の認可が必要で、申請の受付時期が限られます(東京都「医療法人設立の手引」)。判断の考え方はクリニックの医療法人化のタイミングで解説しています。当事務所は税理士と行政書士の両資格で、試算と税務の届出、認可申請を同じ窓口で進め、設立登記は司法書士、社会保険の手続きは社会保険労務士と連携します。

自院の場合、措置法26条が有利か、設備投資後の税額や資金繰りがどうなるかなど、具体的に確認したい場合は初回相談をご利用ください。杉並区は訪問・オンラインのどちらでも対応しています。初回相談は無料です。 → お問い合わせはこちら

歯科医院特有の給与・技工料・材料費の管理

歯科医院特有の給与・技工料・材料費の管理のイメージ画像

4つの基準に加えて、日々の管理で歯科特有の論点が3つあります。

技工料の科目と外注先の管理。外注技工料は自費と保険で単価が違い、月によって変動します。材料費と一緒にせず科目を分け、自費売上と対応させて集計すると、メニューごとの粗利益が見えます。

材料の期末在庫。インプラントのフィクスチャーや矯正装置など、高額な材料は期末に在庫として計上します。在庫の計上漏れは、その年の経費を過大にし、翌年の利益を歪めます。

歯科衛生士・歯科助手の給与と社会保険。歯科医院は人件費の比率が高く、衛生士の採用は経営に直結します。給与計算と年末調整に対応し、社会保険の手続きは必要に応じて社会保険労務士と連携できる税理士であれば、採用時の人件費まで含めたコストを把握しやすくなります。

今の税理士から変更するときの進め方

今の税理士から変更するときの進め方のイメージ画像

すでに顧問税理士がいて、自費の粗利益や設備投資の試算まで見てもらえていない場合、変更は期中でも可能です。決算・申告が終わった直後など区切りのよい時期は、会計データや申告書類を整理しやすく、比較的スムーズに引き継げます。前任の税理士とのやり取りは当事務所が間に入って進めます。

すぐに契約を変える前提でなくても構いません。「措置法26条は使えているか」「CTを入れると税額はどう変わるか」といった単発の相談や、月額5,000円〜(税抜)のセカンドオピニオンとしての利用もできます。

参考:当事務所の医療分野での経験・支援実績

松村洋佑税理士・行政書士事務所は、医科・歯科クリニックの税務を得意とする税理士事務所です。

  • ・歯科医業に特化した税理士法人で7年勤務
  • ・医療部門を持つ税理士法人で3年勤務
  • ・医療税務の実務経験は10年以上
  • ・現在、医科・歯科あわせて40件以上の医療機関を継続して支援(個人診療所・医療法人の双方に対応)
  • ・税理士・行政書士として、医療法人化の試算から認可申請まで同じ窓口で対応

大規模な事務所ではありません。そのぶん、決算・設備投資・医療法人化といった重要な判断には代表税理士が直接関与しています。杉並区へは訪問・オンラインのどちらでも対応します。

代表税理士は、歯科医業に特化した税理士法人で7年、独立前には杉並区の税理士法人の医療部門で医科・歯科クリニックの税務に携わってきました。杉並区での勤務経験を含め、医療税務に10年以上携わっています。事務所は練馬区関町北、西武新宿線の武蔵関駅から徒歩3分にあり、上井草・井荻など杉並区の西武新宿線沿線へは乗り換えなしで伺えます。荻窪・西荻窪・阿佐ヶ谷方面へは訪問とオンラインを内容に応じて使い分けています。代表の経歴は代表者プロフィールをご覧ください。

医科・歯科クリニックの税理士顧問料金

医科・歯科クリニックの税理士顧問料金のイメージ画像

当事務所の料金は次のとおりです。

項目 金額(税抜)
初回のご相談 無料
月額顧問料 30,000円〜(税抜)
確定申告・決算の報酬 月額顧問料の4〜6か月分
セカンドオピニオン 月額5,000円〜(税抜)

月額顧問料には、月々の記帳と試算表の作成、税務相談、6か月ごとの決算予測が含まれます。給与計算・年末調整・償却資産税の申告にも対応し、社会保険の手続きは必要に応じて社会保険労務士と連携します。詳しい内訳はサービス・料金のページをご覧ください。

見積もりを比べるときは、月額だけでなく決算料を足した年間の総額と、訪問の頻度・記帳の分担・決算前の対策の有無を確認してください。

当事務所は練馬区・武蔵関を拠点に、杉並区・中野区・西東京市・武蔵野市を含む東京都全域の歯科医院をサポートしています。杉並区で歯科に強い税理士をお探しの先生は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

近隣エリアの歯科医院の方へ

【まとめ】杉並区で歯科に強い税理士の選び方

杉並区で歯科に強い税理士を選ぶ4つの基準を整理しました。

  • ・自費率ではなく、診療メニューごとの売上・材料費・技工料を含めた粗利益で収益性を見られる税理士を選ぶ
  • ・ユニット・CT・CAD/CAMの投資は、耐用年数・特例・リースの処理を含めて購入前に税額と資金繰りを試算できるかで判断する
  • ・個人開業なら措置法26条の有利判定を毎年行い、自費の伸びと7,000万円の要件を同時に見る
  • ・医療法人化は一律の基準ではなく、役員報酬・社会保険料・利益留保・退職金・承継と、法人化後の概算経費特例の適用可否を含めたシミュレーションで決める
  • ・技工料の科目、材料の期末在庫、衛生士の給与と社会保険は、歯科特有の管理項目である

今すぐできることは、直近の試算表で材料費と技工料が分かれているか、自費の売上と対応づけて見られるかを確認することです。分かれていなければ、粗利益の議論はそこから始まります。

当事務所は医科・歯科クリニック専門の税理士事務所です。自費診療の収益性、設備投資の試算、措置法26条の判定、医療法人化まで一貫してサポートしています。杉並区の歯科医院からのご相談も、訪問・オンラインのどちらでもお受けしています。初回のご相談は無料です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 杉並区外の税理士でも問題ありませんか?

問題ありません。税理士の業務に地域の制限はなく、当事務所は練馬区・武蔵関から杉並区の歯科医院へ訪問しています。西武新宿線沿線は乗り換えなしで、中央線沿線もオンラインと訪問を組み合わせて対応しています。

Q2. 現在の税理士から途中で変更できますか?

できます。期中でも変更は可能で、決算・申告が終わった直後など区切りのよい時期であれば、会計データや申告書類の引き継ぎを進めやすい傾向があります。前任の税理士とのやり取りは当事務所が間に入って進めます。

Q3. 個人の歯科医院でも医療法人化を相談できますか?

できます。法人化後の概算経費特例(措置法67条)の適用可否も含めて、役員報酬・社会保険料・退職金・承継を並べたシミュレーションで有利不利を試算します。税理士と行政書士の両資格で、試算から認可申請まで同じ窓口で対応します。

Q4. 歯科に詳しい税理士を選ぶメリットは何ですか?

技工料・材料費・自費の粗利益、矯正の前受金、措置法26条、歯科機器の耐用年数といった歯科特有の論点を、説明なしで前提にできる点です。自院の人件費率や材料費率の推移を確認し、これまでの歯科医院支援の経験も踏まえて、数字を経営判断に活用できます。

Q5. オンラインだけでなく訪問相談も可能ですか?

可能です。設備投資の判断や決算前の対策は資料を並べて話したほうが早く決まるため訪問で、診療の合間の短時間の確認はオンラインで、と内容に応じて使い分けています。

※2026年9月13日時点の情報です。

この記事を書いた人

松村 洋佑(まつむら ようすけ)

税理士(登録番号 145479)/行政書士(登録番号 24083412)

松村洋佑税理士・行政書士事務所 代表。医科・歯科クリニックの税務顧問を専門とし、開業支援から医療法人化・事業承継まで一貫して対応しています。東京都練馬区・西武新宿線武蔵関駅徒歩3分。

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