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売上と仕入の金額を入力するだけで、原則課税・簡易課税・2割特例・3割特例の納税額を概算で比較できる無料ツールです。どの方式がいくらになるかを並べて表示し、最も少なくなる方式と、最も不利な方式との差額(節税額の目安)まで確認できます。
保険診療収入(非課税売上)と自費診療・物販などの課税売上が混在する医療機関を想定した設計です。課税売上割合の自動計算、個別対応方式・一括比例配分方式の切り替えにも対応しています。入力内容はブラウザの中だけで処理され、外部に送信も保存もされません。
原則課税は、売上で預かった消費税から、仕入や経費で支払った消費税を差し引いて納税額を計算する原則的な方法です。実際に支払った消費税を積み上げるため、設備投資が多い年は納税額が小さくなり、還付になることもあります。
簡易課税は、売上の消費税額に業種ごとの「みなし仕入率」を掛けた額を、支払った消費税とみなして差し引く方法です。基準期間の課税売上高が5,000万円以下で、事前に届出書を提出している場合に選べます。仕入の実額集計が不要になる一方、実際の仕入が少ない業種では有利に、設備投資をした年は不利になりがちです。
2割特例は、免税事業者がインボイス登録により課税事業者になった場合に、売上税額の2割を納めればよいとする経過措置です。ただし令和8年9月30日までの日が属する課税期間で終了します。
3割特例は、その2割特例の終了後に設けられた措置で、令和8年度税制改正で創設されました。個人事業者に限り、令和9年分・令和10年分について売上税額の7割を控除し、3割を納めればよいとするものです(法人は対象外)。適用を受けるには確定申告書にその旨を付記します。
医療機関の場合、社会保険診療報酬・公費負担医療・介護保険収入などは消費税が非課税です。一方、自費診療(自由診療)・健診・文書料・院内物販などは課税売上になります。
保険診療が中心のクリニックでは、収入の大半が非課税売上になるため、課税売上割合が著しく低くなります。課税売上割合が95%未満になると、支払った消費税を全額は控除できず、按分計算が必要になります。ここが一般の事業者と決定的に違う点で、同じ売上規模でも自費診療の比率によって有利な方式が変わります。
課税売上割合が95%未満の場合、仕入税額控除の計算方法を2つから選びます。
個別対応方式は、支払った消費税を「課税売上のみに対応するもの」「非課税売上のみに対応するもの」「両方に共通するもの」の3つに区分し、課税売上対応分は全額、共通対応分は課税売上割合を掛けた分だけ控除します。非課税売上のみに対応する分は控除できません。区分の手間はかかりますが、自費診療専用の設備・材料が多いほど有利になりやすい方式です。
一括比例配分方式は、用途区分をせず、支払った消費税の合計に課税売上割合を掛けて控除額を出します。計算は簡単ですが、一度選ぶと2年間は継続して適用する必要があります。
本ツールでは、まず仕入の総額を入れれば全額を共通対応として一括比例配分方式で概算し、「詳細設定」で用途がはっきり分かれる支出を内訳として切り出せば、個別対応方式との差も比較できます。
Q. 簡易課税を選ぶには届出が必要ですか?
A. 原則として、適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日までに「簡易課税制度選択届出書」の提出が必要です。ただし2割特例・3割特例を適用した課税期間の翌課税期間から簡易課税に移る場合には届出期限の特例があり、翌課税期間が令和8年10月1日以後に終了するときは、その翌課税期間に係る確定申告期限までに提出すれば足ります。
Q. 3割特例は医療法人でも使えますか?
A. 使えません。3割特例は個人事業者に限られた措置です。医療法人などの法人は、2割特例が令和8年9月30日までの日の属する課税期間で終了した後は、原則課税か簡易課税のいずれかで計算することになります。
Q. 自費診療は簡易課税の何種になりますか?
A. 医科・歯科の自由診療などの医療サービスは第5種事業(みなし仕入率50%)が原則です。ただし院内で行う物販は第2種(小売)、給食・カフェ収入は第4種など、内容によって区分が分かれます。複数の区分が混在する場合は事業区分ごとの計算が必要で、本ツールは単一区分での概算にとどまります。
Q. 保険診療しかない場合も消費税の申告は必要ですか?
A. 保険診療収入は非課税売上なので、それだけであれば課税売上高は発生しません。ただし自費診療・健診・文書料・物販・自動販売機収入などがあると課税売上になり、基準期間の課税売上高が1,000万円を超えれば課税事業者として申告が必要です。
Q. 計算結果どおりの金額で申告できますか?
A. できません。本ツールは方式間の有利不利を比べるための概算です。実際の申告では国税分と地方消費税分を分けて端数処理するため、100円〜200円程度の差が生じます。また複数事業区分の計算や、輸出免税・課税売上割合に準ずる割合などの特殊計算にも対応していません。
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